箱館真景絵馬(はこだてしんけいえま)
箱館は現在の函館(北海道)、真景は風景のことです。この絵馬は、安政6年(1859年)頃の箱館港の風景を描いたもので、「箱館焼」と呼ばれる陶磁器の生産に乗り出した足立岩次が地元の宝珠寺へ奉納したものです。縦37センチメートル、幅136センチメートルの板に描かれており、事業の成功を祈念して制作したものとみられます。
絵は、細久手出身で尾張藩御用絵師であったとされる小木曽文州が描き、讃文は岩村藩の儒学師範、田辺恕亭の選になる漢詩で、箱館の景観と岩次等の壮大な計画をたたえる内容です。
箱館焼は、安政4年(1857年)松前藩が地場産業振興のために創業を計画したもので、松前藩から要請を受けた岩村藩(現・恵那市)は、荻之島村(釜戸町荻之島)で荻之島窯を営んでいた足立岩次らに協力を要請しました。
岩次らは安政4年に現地視察を行った後、安政5年(1858年)に窯職人や大工、黒鍬(土木作業員)を連れて箱館へ渡り、窯を築きました。絵馬が描かれたのはこの後のことで、安政6年(1859年)から本格的な創業を開始しましたが、厳しい気候や原料の差異などにより、文久2年(1862年)頃または明治元年(1868年)頃に閉業したとされます。
- 指定番号
- 瑞有26
- 指定年月日
- 昭和54年3月2日
- 指定の別
- 市指定文化財
- 種別
- 有形文化財
- 類別
- 絵画
- 時代・年代
- 安政6年(1859年)
- 員数他
- 1面
- 所在地
- 瑞浪市釜戸町4071 宝珠寺
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 宝珠寺
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