桜堂薬師本堂 附宮殿(さくらどうやくしほんどう つけたりくうでん)
桜堂薬師は、山号を瑞桜山、寺号を法明寺(法妙寺)といい、瑞浪市土岐町桜堂に所在するかつて天台宗であった寺院です。寺伝によれば、平安時代の弘仁3年(812年)に三諦上人によって創建されたとされています。この三諦上人が嵯峨天皇の病気平癒に功績があったために勅願時となって栄えるも、戦国時代の元亀2年(1571年)に織田信長、あるいはその命を受けた森長可によって焼き討ちされたと伝えられ、江戸時代になって比叡山から桜堂薬師に入った永秀と弟子の賢秀、また当地を治めた岩村藩の援助によって再興され、今日まで法灯が受け継がれています。
桜堂薬師本堂は本尊の薬師如来を安置する薬師堂で、幅は5間で(12.9メートル)、奥行きも5間(約12.2メートル)、寄棟造り、銅板葺きです。周囲には落縁を巡らせ、内陣には通し仏壇を設けて中央に本尊を安置する宮殿(厨子)を置いています。棟札から寛文7年(1667年)に岩村藩の援助を受けて建立したこと、宮殿も併せて造られたことが知られます。江戸時代の記録からは、建築当初はこけら葺きであったとみられ、別の棟札から明治29年(1896年)に瓦葺きに、大正15年(1926年)に銅板葺きとなったことが知られます。
なお、現在の屋根は平成元年(1988年)に葺かれたものです。
- 指定番号
- 瑞有51
- 指定年月日
- 平成24年7月3日
- 指定の別
- 市指定文化財
- 種別
- 有形文化財
- 類別
- 建造物
- 時代・年代
- 寛文7年(1667年)
- 員数他
- 1棟
- 所在地
- 瑞浪市土岐町5728番地
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 桜堂区
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