論栃梵字碑(ろんどちぼんじひ)
梵字とは梵語(サンスクリット語)の表記に用いられた古代インド文字で、中国・日本ではその字そのものに呪術的な力があるとされて、広く仏教遺物に使用されています。
この梵字碑は、室町時代の終わり頃に釜戸町論栃に創建された岩滝山温光院という寺院に立てられていたものといわれます。温光院は江戸時代の中頃に廃寺となりましたが、当時の庄屋であった中島氏がこれを惜しみ、佐々良木川のほとりを切り拓いて観音堂を建て、碑を移し祀ったと伝えられています。
この2基の梵字碑はいずれも花崗岩製で、現在は論栃観音堂の正面に立てられています。向かって右(北側)の円形の碑は、高さ(基礎含む)約70センチメートル、幅約60センチメートルで、中央には日天子を表す梵字「ア」が彫られています。同じく左(南側)の船形の碑は、高さ(基礎含む)約90センチメートル、幅約55センチメートルで、中央には不動明王を表す「カーン」が彫られています。
梵字碑が造立された目的は明らかでありませんが、造立年代は温光院と同じく室町時代後期と推測され、市内・県内でも極めて類例の少ない石造物です。
- 指定番号
- 瑞有34
- 指定年月日
- 昭和58年2月28日
- 指定の別
- 市指定文化財
- 種別
- 有形文化財
- 類別
- 石造物
- 時代・年代
- 室町時代
- 員数他
- 2基
- 所在地
- 瑞浪市釜戸町2445番地の1
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 論栃区
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