土岐頼貞墓(ときよりさだのはか)
土岐頼貞は足利尊氏に従い多くの戦功をあげ、室町幕府の初代美濃国守護に任じられた武将です。「土岐絶えば足利絶ゆべし」、「諸家の頭、筆頭の将」と称されるほどの信任を得て、以後の土岐氏発展の基礎を築きました。
頼貞は、土岐町一日市場の館を美濃国支配の拠点とし、土岐町市原に菩提寺として光善寺を建立したといわれます。暦応2年(1339年)に69歳で没し、この光善寺に葬られたと伝えられますが、その伝承地である当地には現在も道路西側に五輪塔5基と宝篋印塔4基、東側には五輪塔10基が整然と並んでいます。
道路西側の宝篋印塔のうち、一番奥に位置するものが頼貞の墓と伝えられており、基礎には「前伯州太守定林寺殿雲石存孝」「暦応二年 己卯 二月廿二日 亥刻 逝去」との文字が彫られています。また、その他の石塔は頼貞以前の累代や一族のものと伝えられ、特にこの宝篋印塔と、その奥に位置する5基の五輪塔は、東濃地方のみならず岐阜県内でも最古に属する石造物とみられます。
この墓地は、土岐氏が当地との縁故を象徴するために、鎌倉時代末期から室町時代にかけて造営したものと考えられますが、このような武士団の一族墓は県内でも極めて類例が少ないものです。
- 指定番号
- 岐史13
- 指定年月日
- 昭和31年3月28日
- 指定の別
- 県指定文化財
- 種別
- 記念物
- 類別
- 史跡
- 時代・年代
- 室町時代
- 員数他
- 1箇所
- 所在地
- 瑞浪市土岐町6684番地・6716番地
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 個人
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