田ノ尻窯跡群(たのそかまあとぐん)
瑞浪市南部の陶町には、江戸時代に中馬街道と呼ばれた道が通じており、この街道沿いでは安土桃山時代から江戸時代にかけて築かれた複数の窯跡群が確認されています。
田ノ尻窯跡群は、陶町水上(旧・恵那郡水上村)を流れる水上川の北側に所在しています。慶長7年(1602年)に加藤景俊が窯を開いたといわれ(一説には、窯を開いた人物は景重・景里とされています)、当時の領主であった小里氏の御用窯となったとも伝えられます。
窯跡群には11基の窯があるとみられ、昭和53年(1978年)に1号窯跡の発掘調査が行われました。その結果、焼成室(製品を焼くための部屋)が14室ある大形の連房式登窯(焼成室が階段状に配置された窯)が確認され、およそ江戸時代前期の17世紀半ば頃に操業していたことが明らかとなりました。発掘調査が一部の区域にとどまるため、窯がいつ頃まで操業していたかは明らかではありませんが、江戸時代の中期の18世紀頃までと推測されています。
なお、現地で窯跡の遺構を見ることはできませんが、出土した陶片は明世町にある瑞浪市陶磁資料館で公開されています。
- 指定番号
- 瑞史16
- 指定年月日
- 昭和56年3月20日
- 指定の別
- 市指定文化財
- 種別
- 記念物
- 類別
- 史跡
- 時代・年代
- 室町~江戸時代
- 員数他
- 1箇所
- 所在地
- 瑞浪市陶町水上2番地の1
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 個人
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