平成29年7月18日 稲津地区

ページ番号1003065  更新日 令和2年2月17日

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1.農業体験について・企業誘致について

参加者意見

瑞浪市は山と森林に囲まれ、瑞浪市の魅力は緑あふれる豊かな自然だと思う。特に私が住んでいる稲津には屏風山、城山がそびえ散策をする人たちをよく目にする。
このまちのよさは楽しく散策することができること。家の近くで山菜取りもでき、さらに家庭菜園、園芸が楽しめ、新鮮な野菜が収穫できる。特に楽しく歩くことができ、新鮮な野菜が食べられることは健康に良いことと思う。先程市長が言ったように、瑞浪市の魅力はネットや冊子等で紹介されているが、更にPRに努め、このまちを知ってもらう必要がある。具体的には、次のような取り組みにより、実際に宿泊をして豊かな自然、魅力を実感してもらうことが重要と考える。
一つ、宿泊体験ハウスと農園場の整備は、市が空家を購入して宿泊体験ハウスに改修。市が休耕地を借用し農園芸体験ができるように開拓。
二つ、まち案内(ガイド)、体験指導者を地域住民から募集。
三つ、体験の案内について、宿泊体験の案内は地元から他市へ通学、就労している人たちに瑞浪市の良さを紹介してもらい、夏休み、ゴールデンウィーク等休暇を利用して体験。
このような体験をしてもらえると中高年の人はまず、瑞浪市の魅力を分かってもらえるのではないかと思う。
次に問題なのは、若者が安心して暮らせることが最も重要。子育て支援、教育、医療、就労の充実。特に安定した収入が得られることが重要で、大企業の誘致ができれば、安心して暮らせるまちの実現につながるのではないか。

市長の回答

ご提案いただいた内容は頑張れば達成できそうな内容で、日吉町でもこの地域懇談会をやらせていただきましたけれども、提案された方と同じような発想で日吉は大きな企業も大きなお店もありませんので、農業で町興しをしたいというような要望をいただきました。そういう意味においては稲津には大手スーパーや企業、学校もありますので、日吉を思えば恵まれた環境かなと思います。
まずは宿泊体験ハウス、農園の整備というご提案ですが、今政府においても農業を活かした観光産業ということで、農泊、農業をやりながら泊まるという事業で、特に農林水産省の方で推進している事業があります。関連した様々な支援事業もありますので、ぜひ連携を取らせていただいて事業を進められればと思います。
ただ、市でやるわけにはいかないので、民間の方がその経営ノウハウを活用して行っていただき、それに対して国や県や市が支援をする形で、その事業を一緒にやらせていただくという位置づけになると思います。
現在、陶町にはこういった事業をすでにやられている方がいます。その方はトレーラーハウスを何台か用意されまして、そこに宿泊しながらご自身の農園で体験をしていただく、そういった事業を始めつつある方がお見えです。ぜひ稲津でもそのような事業をやってみたいなという方がいらっしゃっいましたら、ご要望いただければありがたいと思います。
誠に申し訳ありませんが、市でやるとは申し上げられないので、よろしくお願いします。
それと休耕地の借用等のご提案をいただきましたが、これに関して市はすでに取り組んでおりまして、高齢になったため田畑の維持が不可能になった、かといって草を放置することもできないという方が市に貸して、有効活用を依頼される方が増えてきています。これに関しては市が農業委員会と連携を取らせていただいて、そこを窓口として休耕地を借りて、レクリエーション農園として1区画30平米くらい、なかなか個人でやるには広い範囲ですが、現在1年契約で280区画程度をお貸ししています。毎年、すべて貸し出しとなっております。皆様の中にも、そういった休耕地をお持ちの方で貸し出したいというご希望がありましたらご相談ください。ただ、市民の方がやられるのであまりにも不便なところですと、通いづらいということですから、今市街地の中の空き地を使わせていただいておりますが、道路沿いですとか条件に合えば市がレクリエーション農園としてお貸ししたいと思います。
その次として、まちのガイドについてですが、これもすでに市でも取り組んでおりますし、それぞれの団体が自主的に活動を始めていただいております。例えば、中山道観光ボランティアガイドの会という23名が会員の団体があり、普段勉強会をし、中山道を訪れる方から依頼があれば案内しながら説明をしていただいております。また、かたりべの会(土岐町中心に下街道について案内)、櫻堂薬師保存会(見学に行くとガイドとして説明してくださる)、小里城、黒の田湿地の愛好会、など自主的に勉強会をし、ガイドをしてくださっています。市も生涯学習の一環としていろいろ位置づけていきたいと思っております。体験指導者、特に農業の指導者は農協の力を借りており、野菜作り塾を定期的に開催しています。野菜作りに興味のある方に参加していただき、たくさん収穫できるようになれば、きなぁた瑞浪へ出荷していただくように案内するような取り組みもしております。こういった機会を増やせるように農協とも連携を取っていきたいと思います。
また、他市に通学通勤している方に瑞浪をアピールしてもらうというとても面白いご提案をいただきました。とてもありがたいことです。やっぱり瑞浪に住んでいる方が瑞浪の魅力を話して、瑞浪に一度遊びにおいでと、パンフレット等を活用してアピールしていただければ、こんなに力強いことはないと思いますので、よろしくお願いいたします。
それから最後に若い人たちが安心して暮らすためには、子育て支援、教育、医療、安定した収入が得られるようにとご提案をいただきました。大企業の誘致が必要だとご提案いただきましたが、まったくその通りでして、現在も誘致に力を入れております。ただ、残念なことに今まで整備した工業団地はすべて完売しております。今、お問い合わせをいただいても、紹介できる土地がないのが現状です。今、市がやっているのはソニーの跡地に新たな企業が入っていただければと思っておりますが、土地はソニーが所有しているので、市がソニーと連携し、もし市へ企業から引き合いの連絡があればソニーに紹介することとなっており、ソニーの後に入ってもらえる企業をぜひ見つけたいと思っております。
その他、陶小学校が来年中学校へ移るため、その場所が空くこととなります。土地の広さが3ヘクタール程度で、大企業の誘致は難しいですが、大企業の子会社などは誘致することが可能かと思っています。また、陶は豊田市に近いですので、そういった立地の面で優位かなと思っております。陶の皆様からも企業誘致の要望をいただいております。また、釜戸中学校も平成31年に瑞浪北中学校へ移る予定であり、その土地も約3ヘクタール程あり、釜戸の皆さんからも企業誘致での活用のご要望もいただいておりますので、誘致していきたいと思っております。

2.陶磁器産業の復活について

参加者意見

稲津町女性会議で、提案について話し合ったところ、様々な意見が出たが、簡単にまとめると、今住んでいる若くない私たちが、「ここで暮らせてよかった」と思っている町であることが基本条件ではないだろうか、ということだった。
今、若者が「ここで暮らしたい」と思うのに、このまちで最も必要なものは、働く場所ではないだろうか。名古屋とか、都会に出れば働く場所はある、と思うかもしれないが、片道49分ほどかかってしまう。大雨など、災害があった場合には大変なことになってしまう。通うより、出来ればここ稲津や瑞浪で働ければと思う。
瑞浪の産業といえば、すぐ思いつくのが陶磁器産業。30年前、朝早くから、陶磁器工場の通勤バスはひっきりなしに道を行きかっていた。今は、そのバスは全く見なくなった。その衰退はなぜだろうと思ったが、以前NHKのクローズアップ現代という番組で「変わる食卓」というのがやっていた。それによると、今、家族で食卓を囲むということが少なくなっているという。また、大型のスーパーではおかずがそのまま食卓に載せられるように作られている。それは本当に助かることだが、そのままパックで食卓に並べられるため、食器を使う機会がどんどんなくなっていっている。会社の新入社員に聞けば、お茶を急須で入れたことがない、見たこともない、という若い人もいる。
そんな中で、きなぁた瑞浪にはおいしいお茶も野菜もあるのに、なかなか売れるわけがない状況である。この状況の中で、地場産業を復活させる方法としては、もう1回美しい食卓、とりわけ家族が揃って、温かい食卓を復活させるということが陶磁器産業の復活の契機になるのではないかと思う。そのためには、やっぱりおいしい食事の知恵とか、瑞浪の野菜の素晴らしさとかボーノポークの調理方法を発信していくこと、また結婚しないできない男女も増えてきているので、結婚してご飯を作ってもらうと考えるより男の人も料理を作れるようになるように進めていくといいのではないか。
先程、市長が瑞浪は埋没しているという話をしていたが、他市(徳島県の葉っぱの町や秋田県など)では様々な形で町興しをしている。瑞浪でも美しい食卓、豊かな暮らしを提案することで、瑞浪に行けばそんな暮らしができるようになるぞ、というアピールになると思うし、地場産業の復活もできると思う。夢のような話かもしれないが、こういったことをしないとなかなか難しい問題だと思う。昔、自分たちが小さい頃は地場産業を学んで、誇りに思ってきた。ぜひ、この産業を継承して豊かな暮らしを瑞浪から発信できればと思う。

市長の回答

まさに、素晴らしいご提案で、やらなければならないご提案です。
現在、瑞浪市内には約2,500社の事業所があります。先程、企業誘致の話をしましたが、新しい企業もそうですが、まず今瑞浪にある会社ももちろん大切にしなければならないと思います。しっかり支援をして、事業発展していただき、会社を大きくして、雇用をしていただき、瑞浪に税金を納めていただくということが大事です。今、瑞浪で頑張っていただいている企業、今まで瑞浪の主要産業として陶磁器産業を支えてきてくださった企業を大切にしなければならないと思っております。陶磁器産業は、原料や機械、梱包では段ボールなど様々な会社が成り立っています。やはり陶磁器産業というのは裾野が広い産業かなと思いますので、この産業を支援していきたいと思っております。
瑞浪市としましては、美濃焼の中の瑞浪の商品となりますと、土岐市・多治見市の色々な企業と競争して勝ち抜かなければならないということになります。ブランディング事業として、美濃焼の中で勝ち抜くためにブランドならではの特徴を確立しなければ負けてしまいます。ましてや、中国や東南アジアから安い量産性の陶磁器が入ってきていますので、そのようなところには価格では勝つことはできません。だんだん縮小してきている原因は、海外メーカーの競合も1つですし、ご紹介いただいたように我々の生活環境が変わってきたことも理由の1つだと思います。
瑞浪市としては、17年ほど前から美濃焼の中の「みずなみ焼」というブランドを立ち上げて、国内では大規模な販路開拓は難しいということで、世界への販路拡大を考えております。これは前市長のときから始まっております。ドイツのフランクフルト見本市や、フランスのメゾン・エ・オブジェ等の見本市へ出店をさせていただき、みずなみ焼を全国に発信しているわけです。
当然、世界マーケットに出ているわけですから、瑞浪で作っていたままの状態では世界のメーカーには勝つことはできないため、各メーカーに補助金を出し、デザイナーの雇用を促し、新しく、素晴らしいデザインを生み出すことができるような環境を整えるなどしました。もちろん、世界に負けない品質の向上も狙いました。そのような準備をしてから、見本市への出店を行えば世界と競争することができるのではないかと、その事業を進めて参りました。私も昨年、ドイツのフランクフルトへ行きましたが、素晴らしい成果を残してきました。瑞浪のブースにたくさんの業者が訪れ、商談を致しておりました。これは、16年出展し続けたことで、世界のバイヤーがみずなみ焼を信頼してくれているんだと感じました。出展を数年で辞めてしまうと長い販路開拓にはつながらない。長きにわたり出展し続けたことも、評価につながったのではないかと思っています。同時に、アメリカやヨーロッパに出展するために、品質やデザイン性を上げたことによって、国内からの評価も上がり始めたメーカーもあります。かつて100社ほどあった会社も20社ほどに減ってきてしまいましたが、残っている20社がこれからも創意工夫をしていただき、素晴らしい製品を全国に発信してもらいたいと思います。各企業の取り組みに対しては、市も支援を続けていきたいと思います。
余談になりますが、皆さんテレビや新聞で「ふるさと納税」の返礼品という言葉を、よく耳にして見えるかと思います。それぞれふるさとを応援するために寄附をするとお礼として返礼品が届くという制度でございますが、瑞浪市も寄附をいただいた方に、これまではボーノポークのみでしたので、他市と比べると少し返礼品の魅力が不足していたように思いまして、今年の4月から拡充し、現在92の商品を揃え、それぞれ選んでいただけるように致しました。返礼品を拡充した成果なのか、現在、大変好調にふるさと納税が集まっております。その中の人気第1位がみずなみ焼でした。私はボーノポークが人気となるかと思っておりましたが、大変人気があったのはみずなみ焼となり、少し想定外でした。これは、国内でもみずなみ焼のブランド戦略が浸透し始めているということではないかと思っております。そして、美しい食卓についてのご意見はぜひ陶磁器産業にかかわる方に聞いていただきたい素晴らしいご提案でした。今後、商業組合の方と意見交換をする場もありますので、そちらでぜひお話させていただきたいと思います。ありがとうございました。

3.長期休暇を活用した大学生向けインターンの実施について

参加者意見

大学生の長期休暇を利用して、企業等へインターンとして就業してもらう。同じ就業場所に夏期・春期休業中、合計2か月以上。理想的には夏に立案・導入をし、春に数値で結果検討ができるような取り組みをしてもらう。
企業なら、中小零細企業の経営者の片腕となることを視野に、営業、企画開発、企業広告、職場改善等経営にかかわる課題を、経営者と共に取り組んでもらう。市・商工会議所等なら、地元企業や子育ての現場などに密着取材してもらい、魅力・将来性・課題・自身の取り組み等、学生による学生のためのアピール活動をしてもらう。
市・企業にとってのメリットは、会社の考えるアピールポイントと、若者が魅力を感じるポイントの違いを知ることができる。地方の企業で働く魅力を感じてもらうことができれば卒業後の就職につながるのでは。逆に魅力を感じてもらえなければ、魅力ある地域づくりへの材料とできる。社内の教育体制や慣習によって固定化されている部分を改善するきっかけとする。
課題は、就業中の賃金、住居負担。明確な課題とそれに向けて取り組む経営者自身の時間が必要なこと。就業期間が短い中で学生に課題を持って取り組んでもらうため、事前の計画性、社外でのフォロー体制、学生の相談窓口の確保が必要。そして従業員の理解、従業員と学生のコミュニケーションである。

市長の回答

学生に対して瑞浪の企業を知っていただく、PRするという事業だと思います。インターンやアルバイトで中に体験で入っていただき、こんな素晴らしい会社なら勤めたいと思ってもらえるようにしたらどうかというご提案をいただいたかと思います。
これも本当にありがたい提案でして、先程のご発言と同じく、やはり瑞浪で生まれた若い方が外に出て行ってしまいます。これを止めないと人口は維持することができないと、私も同感に思っております。子どもたち、学生たちに瑞浪の企業の素晴らしさを知ってもらい、名古屋などに出ていかなくても、自宅から働きに出られることが理想的な時代になってくると良いと思います。10年から20年もすれば、いつか都会に出ていくことが全てではなくなるかもしれないと思っております。
ご提案に対して、まず、中学生・高校生に対して、今、職場体験という事業を学校の中でやっていただいておりまして、学校から各生徒たちが望むジャンルの企業に訪問していただいております。各企業からは受け入れ態勢を整えていただいて、生徒さんたちに体験していただいております。また、市役所にも来ていただいております。このように、瑞浪にある企業の素晴らしさを中高生の時に感じていただけるように取り組みを進めているところです。
特に、高校生に対しては積極的に企業訪問をしていただこうということで、昨年より商工会議所と連携しまして、この事業は大きく転換を始めているところであります。
また、陶磁器業界も毎年1月に年度の新作(主力商品)の発表会を行いますが、これまでは業者のみが入れる展示会でした。今年は2日間業者対象の見本市を行い、1日目は学生さんを招待し、瑞浪のメーカーがどんな商品を作っているのか、器に触れてもらう機会を設けたいということで工業組合の皆さんが小中学校のお子さんに授業の一環として展示を見ていただきました。
もう1つは、7月から始まった事業でございますが、日吉町の方が高校生仕事ナビ事業を始めていただきました。元々、この方はハローワークでお勤めされ、愛知県でも就職関係で働かれていたり、岐阜県の嘱託職員として瑞浪高校や土岐紅陵高校の生徒さんの就職を目指す方のアドバイザーとしての実績がある方です。その経験を基に、高校生を対象とした就職活動のお手伝いをする会社を立ち上げていただきました。これは瑞浪市の新たな事業チャレンジ支援補助事業という、新しい事業を立ち上げられる場合は最大500万円の補助金を交付するという制度を活用して、さらに、改修した産業振興センター内にあるインキュベーションルームという新しく事業を始めたいという方に限り、3年間安い家賃で貸し出しをする制度も活用され、そちらで事業を始められました。ここに就職を目指す高校生が学校の相談のみならず、こういった方の力を借りながら自分の夢を実現できるような就職先を探すということでございます。当然、瑞浪にある会社ですから登録される企業は瑞浪市内または東濃地区の企業ですし、対象も東濃地区の高校生です。こういった新しい動きもあります。
今まで、市といたしましては市の職員の募集に関して、短大・専門学校・4年生大学の卒業以上ということでしたが、今年の募集から高校生の募集も始めさせていただきまして、高校を卒業して社会人として働きたいという高校生に対して、市役所も若干名ではありますが今年度は高校生の枠を新しく設けさせていただきましたので、皆様のお知り合いで市役所を受けたいという方がいらっしゃったらまた教えていただければと思います。市としても優秀な高校生、地元で働きたいと思っている高校生に就職の機会を広げたいという思いでやらせていただきたいと思いますので、ご紹介いたします。

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