半原人形浄瑠璃の頭と衣裳(はんばらにんぎょうじょうるりのかしらといしょう)
日吉町半原の人形浄瑠璃については、江戸時代中期の宝永・正徳年間(1704年~1715年)頃、淡路(兵庫県)の人形遣いがこの土地を訪れ、村の豪農であった三輪源兵衛がこれを引き留めて、人形の製作技術や遣い方を村民に習得させたのがその始まりと伝えられています。
半原地区には現在も人形浄瑠璃が伝承されており、それに用いられる頭・衣装、浄瑠璃本などが多く残されています。かつては、個人宅で人形の頭などを保管していたようですが、明治時代以降は全て日吉神社(半原区)に寄付され、現在は収蔵庫において一括管理されています。
収蔵庫に残る78個の頭の多くは阿波淡路系のものとされ、48個は江戸時代、30個は明治時代に調達されたものとみられます。江戸時代の頭にはほとんど文字が記されていませんが、中には文化7年(1810年)と記載された頭があります。また、明治時代の頭の中には、阿波の人形師として近代の名人と称された「天狗久」の文字が記されたものや、淡路の人形師「由良亀」、伊予の人形師「面光」の文字がみられるものがあります。
さらに、収蔵庫には人形が身につける80点の衣装も保存されていますが、いずれの道具も通常は公開されていません。
- 指定番号
- 県重有民30
- 指定年月日
- 昭和49年11月13日
- 指定の別
- 県指定文化財
- 種別
- 重要有形民俗文化財
- 類別
- 民俗資料
- 時代・年代
- 江戸~明治時代
- 員数他
- 頭78点・衣裳80点
- 所在地
- 瑞浪市日吉町5011-6 収蔵庫
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 日吉神社
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