宿洞三ツ獅子(しゅくぼらみつじし)
瑞浪市には日吉町の複数地区に獅子舞が伝えられていますが、宿洞地区に伝わる宿洞三ツ獅子は市内に伝わる唯一の三匹獅子舞で、毎年10月の八王子神社、津島神社、酒波神社の祭礼において奉納されていました。
かつては、祭礼1か月前の9月1日のお役者付け(役決め)では区民が区長宅に集合し、神酒を酌んで古式により、天狗1、笛2、鼓2、太鼓1、獅子3(雄2・雌1)、蝿追(ササラ)2の役を決めていました。役に選ばれるのは名誉なこととされ、選ばれた者の家では家族全員で喜びあったといわれています。
役者は祭礼の3日目から水を浴びて心身を清め、祭元に集まって稽古を行い、祭礼では極めて厳粛に神事が進められて舞が奉納されました。舞には、馬場を回る「津島道行」と神前で舞う奉納舞があり、奉納舞には「上ババ」「下ババ」「中舞」「コロ舞」がありました。
この三ツ獅子についての由来は定かでありませんが、記録に「お役者に上るもの一人二文、右の通り定め候也 弘化二年九月十八日」とあることから、遅くとも江戸時代末期の弘化2年(1847年)には奉納されていたとみられます。
昭和54年(1979年)に地元有志が保存会を結成して奉納が続けられていましたが、近年は担い手不足により奉納は中断しています。
- 指定番号
- 瑞民無5
- 指定年月日
- 昭和54年7月25日
- 指定の別
- 市指定文化財
- 種別
- 民俗文化財
- 類別
- 民俗芸能
- 時代・年代
- 江戸時代
- 員数他
- なし
- 所在地
- 瑞浪市日吉町宿洞
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 宿洞三ツ獅子保存会
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