美濃歌舞伎(みのかぶき)
美濃地方では、江戸時代から歌舞伎が上演されてきました。専業役者の上演を観る「買い芝居」という形で生活に浸透した歌舞伎は、住民自らが演じる「地歌舞伎(地芝居)」という形で地域に根付き、幕末以降は特に地歌舞伎が盛んとなって各地に芝居小屋や芝居舞台が造られました。
現在でも、美濃は相模(神奈川県)・播磨(兵庫県)と並んで「日本三大地歌舞伎」の地として知られており、美濃の地歌舞伎は、中山道の沿線という土地柄のためか、江戸と上方の芸風が入り混じった型や所作など、独自の芸風を伝える点が特徴とされています。
瑞浪市でも昭和20年代までは神社の拝殿や舞台、また掛け小屋と呼ばれる仮設舞台を用いて盛んに地歌舞伎が上演されてきました。市内には貸衣装屋(鬘や衣装を貸し出す専門の業者)もありましたが、昭和30年代以降、生活様式の変化や娯楽の多様化などにより地歌舞伎は衰退し、貸衣裳屋も姿を消して、多くの衣装・道具が散逸していきました。
そのような状況を憂い、昭和47年(1972年)には日吉町の有志により美濃歌舞伎保存会が結成されて地歌舞伎の復興に力が注がれました。保存会では、先人たちから伝えられた美濃の地歌舞伎の芸風を守ることに加え、道具の収集や補修、後継者の育成など、地歌舞伎の総合的な保存と伝承に努め、毎年長月公演(9月末)などの定期公演を行っています。
- 指定番号
- 瑞民無11
- 指定年月日
- 平成17年3月31日
- 指定の別
- 市指定文化財
- 種別
- 民俗文化財
- 類別
- 民俗芸能
- 時代・年代
- 江戸時代
- 員数他
- なし
- 所在地
- 瑞浪市日吉町田高戸
- 所有者・管理者又は技術保持者
- 美濃歌舞伎保存会
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