パレオパラドキシア緊急発掘レポート(2022年6月12日)
パレオパラドキシア緊急発掘レポート
令和4年(2022年)6月5日、午前9時半頃、化石博物館に釜戸町の方から「化石らしきものが川の岸に出ている」という連絡がありました。詳しく聞くと、「骨のようなものが並んでいるので見てほしい」とのことでした。
学芸員が半信半疑で現地に向かって化石を見た第一声が「えええっ!」でした。河床にみられたのはまさしくつながった背骨でした。
国立科学博物館の甲能直樹先生に写真を見ていただいたところ、パレオパラドキシアの仲間の非常に保存の良い骨格化石であることが判明しました。今後洪水などで化石が流される恐れがあることから、6月10日に緊急発掘を行いました。
発掘作業には化石博物館職員や友の会の方などが参加しました。また、甲能先生も茨城県つくば市から現場に駆け付け、化石の状態を確認しました。発掘作業中には頭の骨も発見され、ほぼ完全な全身骨格であることが判明しました。なお、全長は2mから2.5mで大人の個体であることも判明しました。甲能先生によれば大変保存がよく、つながっている骨も多いことから体格や生態の復元をするのに大変よい標本とのことです。
化石が入っている岩石ごと掘り上げることに成功しました。岩石の重さは実に約1.5トンもあります。博物館への搬入作業も無事に終わり、発掘は大成功となりました。今後はクリーニング作業を進め、どの部位が保存されているのかなど全体像を明らかにしていく予定です。クリーニングが一段落した時点で情報を公開しますのでお楽しみに。
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