瑞浪市化石博物館常設展解説その5(ビカリアと月のおさがり)
ビカリア
ビカリアは、新生代の中新世(チュウシンセイ、2300万年前から540万年前)に繁栄したトゲをもった巻貝です。日本以外では、フィリピンなど暖かい地域から化石が見つかることから、熱帯から亜熱帯の干潟に生息していたと考えられています。
日本では、鹿児島県~北海道の地層からヨコヤマビカリアという種類が見つかっています。瑞浪市からは、圧密をうけていない非常に保存のよい化石が見つかります。
月のおさがり
おさがりとは、「おとしもの(糞)」という意味です。月のおさがりは、ビカリアの内部(肉があった部分)に方解石などの炭酸塩鉱物が沈殿し、その後地層が固まる過程で炭酸塩鉱物がオパールやメノウに置き換わってできたと考えられます(交代作用)。そのガラス質の光沢、透明感をもった乳白色の色合いから古くから「お月様のおとしもの」として民話に登場したり、信仰の対象となっています。
記録としては、江戸時代の平賀源内が記録した書物が有名です。日本の中でこのような美しい状態のビカリアが見つかるのは瑞浪市からのみです。
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