ドラゴン2000(釜戸町)


西暦2000年の辰年にちなんで命名された「ドラゴン2000」は釜戸町にある竜吟の滝の伝説をもとに竜の卵をイメージしたモニュメントとして2つ制作。
平成11年度文部科学省「子ども科学・ものづくり教室支援事業」として、4か月に渡り市内の小中学生45名を中心に窯業技術研究所とサイエンスワールドが協力して事業を行った。
近づくと鳴き声や目が光るしくみのセンサーを取り付けるなど科学実験やものづくりを通して子どもたちの学びを広げた。
制作過程
平成11年10月 参加募集(科学教室24名・ものづくり教室21名)
平成11年11月から平成12年3月 ものづくり教室(8回)
平成11年11月から平成12年1月 科学教室(4回)
平成12年3月 完成式
寸法
- 直径
- 200センチ
- 高さ
- 200センチ
使用陶土
2,200キロ
参加人数
45名
竜吟峡の滝伝説
昔々、不動川の一の滝には雄竜が、二の滝には雌竜が住んでいました。
2つの竜は互いに鳴き声を交し合い、のどかに暮らしていました。
ある年のこと、この村に大干ばつが襲いました。
夏の陽射しがギラギラと照りつけ、田畑は干からび、稲も作物もすべてが枯れ果てようとしていました。
村人たちは困り果て、最後の手段として不動川の竜に雨ごいをしょうと決心しました。
8月の満月の夜。村人たちは必死に祈り続け、月が丁度真上に差し掛かったときです。
突如、滝つぼの水が大きく盛上り、天を裂くような大きな鳴き声が轟き、雄の竜が天に向かって昇り出しました。
すると、それに呼応するかのように雌竜が甲高い鳴き声を上げ、共に空に舞い上がりました。
2匹の竜は絡み合いゴロゴロと天を走ったそのとき、大粒の雨が降り出しました。
それ以来、干ばつもなく、水の豊かな土地となり、滝は「竜吟の滝」と呼ばれ村人たちを守っています。